5/3 (火) 明治安田Ｊ１リーグ
第11節

試合総括：
素晴らしいサポーターがこれだけ集まっていただいた試合で勝点3を届けたかったのですが、それが叶わずに残念です。ただ、選手たちは勝点3というものを必死に取りに行きましたし、その姿勢というのは本当に評価できると思います。そこは次につながると思いますので、こういうゲームをどんどん続けていって、あと一つ、二つとゴールの枠の中にボールを入れる作業をしっかりとトレーニングしていきたいなと思います。

Q：同点ゴールの藤田 直之選手の評価を。
A：藤田のあのフィニッシュ、シュートは非常に素晴らしいなと。彼はあれが武器ですので、そういう意味合いもあって、少し引かれた相手になったので、そういう意味では素晴らしい回答を自分の技術で見せてくれたと思います。藤田だけでなく、途中から入った選手は流れを変えてくれましたし、もちろん勝点3が欲しかったのですが、そういう意味では今日は18人で勝点1をもぎ取ったことを評価できるんじゃないかなと思います。

Q：逆転まであと一歩でしたが、必要だったことは？
A：冷静さだと思います。量のところ、シュートチャンスは後半も多かったのですが、最後やはりペナルティエリアの中、ゴールに近づけば近づくほど、少しメンタルのところをコントロールできるようになると景色が変わってくるんじゃないかなと思います。ただ、それはトレーニングであったり、そういうシチュエーションを多く経験しなければいけないのかもしれないので、そこも今後、選手が伸びる楽しみなところでもありますね。

Q：柏戦では大量得点でしたが、今日は何が違ったのでしょうか？
A：ボールがゴールに入らなかったことですね。我々が何かやり方を変えたかというとそうではないですし、もちろん、相手のGKも素晴らしいプレーをしていました。そういう意味では相手の要素もありますので、柏戦が良くて、そこから差し引いて、今回のC大阪さんの試合で何かが悪かったというわけではないと思います。一番良くないのは続けられなくなることが良くないので、そういう意味では非常に評価はできる試合ですね。

Q：1万4000人を超える観衆の中での試合でしたが。
A：感謝しかないですね。選手たちはバスの中からファン・サポーターの姿を見て、この試合に懸ける思いやそういうものが一つ、二つとモチベーションは上がったと思います。実際に僕もピッチに立たせてもらって、外ですけど(笑)。こういう雰囲気で毎試合できたらいいなと本当に思いました。感謝しかないですね。

Q：今日で11試合を終えましたが、ここまでの手応え。今後、詰めていきたいところは？
A：手応えは非常に感じています。それは我々のフットボールを展開するにあたって、多くの選手、ほぼ全員ですが、けがで離脱している選手以外はそれを理解して、実践できるようになってきたことです。ここからおそらく、対策と言いますか、相手もやってくると思いますし、かつ、天候も暑さというものが邪魔をしてきたり、いろいろな要素が邪魔をしてくると思います。ただ、先程も言いましたが、続けること。そして、変化させる部分で言うとラスト3分の1の部分、ゴール前のところであったり、もう一つテンポも上げたいです。相手が本当に間に合わないくらいのスピーディーなものを追求したいと思っています。スピーディーさと当たり前ですが、ゴール前の精度。そこを求めていきたいなと思います。

Q：ゴールシーンを振り返って。
A：最初は右足でクロスか、シュートか、と思ったのですが（相手に）寄せられたので左にカットインしてシュートを打とうと思いました。しっかり枠に飛ばすように意識して蹴りました。

Q：藤田選手の持ち味が出たゴールシーンだったと思いますが。
A：途中からの出場だったのですが、今年になっていつも言ってるんですけど途中から入る選手がしっかり試合を決める、流れをしっかり引き寄せるということで、今日もスタートの11人がタフに戦ってくれていたので、そういうのもあって後半相手の足が止まりかけた時間帯だったのかなと思います。途中から入った他の選手もしっかりとギアを上げられたと思うのでチーム全体として奪ったゴールだと思います。

Q：個人にとっては古巣相手のゴールになりましたが。
A：昨年まで所属したチームでもちろん特別な気持ちはありましたし、少ししか出られませんでしたけどやっていて楽しかったです。昨年まで共に上を目指していたチームと今回戦うということで、この世界ではよくあることですが、そういうのも含めて楽しかったです。

Q：11節が終了しましたが、これまでの戦いをどう感じていますか？
A：これまで今も順位的にやっているサッカーを考えたらもう少し上に行けてもいいんじゃないかという感覚でいます。今日は追いついて引き分けですが、もちろん逆転も目指していましたし、それ以外の試合でも勝ちきれないという印象の試合が多かったと思うので、そういう試合を勝ち切ってこれから上に行けると思うので、序盤戦に戦ってきたサッカーをベースによりパワーアップしてこれからにつなげていきたいと思います。

Q：勝ち切るために必要なことは？
A：どこのチームも課題でもあると思うんですけど、アタッキングサードの相手ゴール前での精度だったり、アイデアだったり、そこでの質だったりを上げていけば、ウチは走力でほとんどの試合で相手を上回っているので最後のところの技術面やアイデアをより高めていけば勝ち点は伸びていくと思います。

Q：次戦への意気込みを教えてください。
A：やることは変わらずに、今季始まってからブレずにやってきているので、しっかり勝ち点3を目指していい準備をいつもと変わらずにやっていきたいと思います。

Q：途中出場でしたが、ドリブルという持ち味をうまく表現できていた印象ですが？
A：あの時間帯にピッチに入って、仕掛けることで違いを出すしかないと思っていました。個人的にはなかなか出場機会が無く、この試合で絶対に結果を出して自分もチームの勢いに乗っていきたいなと思っていました。何度か、自分らしい形は出せましたが、最終的な結果は残せなかったのでもっとやっていかないといけないなと感じています。

Q：これまで左サイドは岩崎悠人選手の縦の勢いが強い印象でしたが、中野嘉大選手の持ち味を出しながら違うカラーを表現できたと思いますが？ 
A：結果的に左サイドを突破できればいいという考えでやっていて、そのための方法は監督も別に説いてはいません。一番はスピードを生かして素早く仕留めることができればいいので。もちろん、自分もそこは意識しつつプレーしています。今日もランニングで仕留められたかなっていうシーンがいくつかあったのですが、仕留めることができなかったのでそこは反省点です。自分のプレースタイルで突破していければいいかなと思うし、その雰囲気は少しは表現できたと思います。ただ、今、鳥栖の選手はみんな好調ですし、自分も結果を残していかないと出場機会も掴み取っていけないので。与えられたチャンスの中でしっかりやっていきたいと思います。

Q：去年は仕組みの中でうまく高い位置に出て行くという形だったが、今年はある程度、自分のアイデアや工夫に任されている部分もあると思いますが？ 
A：今年は作りに関してはほとんど関与しないというか。ワイドに入ったときは最後の局面までをどうするかはほぼ、考えていません。フィニッシャーというか自分が突破することしか考えていません。去年は去年で楽しさがありましたし、自分は生かせてもらってその中で特長も出すことができました。今年は自分のところで突破する、打開するという役割がはっきりとしているので、仕掛ける意識や仕留める意識は頭の中に入っています。あとはそれをプレーでどれだけ見せることができるかだと思っています。

Q：今後に向けてお願いします。
A：チームは誰が出ても良い状態ですが、自分にしかない特長があると思うし、特に引かれた相手を崩すという部分では自分がやらなければいけない仕事だと思っています。これを何としても結果につなげて、自分の出場機会を伸ばすことにつなげていきたいなと思っています。